なぜ国際的な「同性婚」の格差はこんなに大きいのか?


みなさん、こんにちは😊

同性婚――それは21世紀の多様性社会を象徴する大きなテーマのひとつです。
日本でも「パートナーシップ制度」や裁判での議論が進んでいる一方で、まだ法的には結婚が認められていません。

しかし世界を見渡すと、この「同性婚」についての扱いには**驚くほどの“格差”**が存在します。

  • すでに同性婚を認め、LGBTQ+の権利を法的に保障している国もあれば、

  • 同性愛が違法とされ、場合によっては厳罰が科される国もある。

なぜ、これほどまでに違うのでしょうか?
今回は、この「国際的な同性婚の格差」をテーマに、その背景や今後の可能性を探っていきます。


🌍 同性婚が認められている国はどこ?

2025年現在、同性婚を法的に認めている国は約35カ国
その多くはヨーロッパ・北米・南米の一部です。

✔️ 主な同性婚合法国(例):

  • 🇳🇱 オランダ(世界初:2001年)

  • 🇨🇦 カナダ(2005年)

  • 🇪🇸 スペイン(2005年)

  • 🇺🇸 アメリカ(2015年:連邦レベルで合法化)

  • 🇩🇪 ドイツ(2017年)

  • 🇦🇷 アルゼンチン(2010年)

  • 🇿🇦 南アフリカ(2006年:アフリカで唯一)

そして最近では、

  • 🇨🇱 チリ(2022年)

  • 🇨🇷 コスタリカ(2020年)

  • 🇹🇼 台湾(2019年:アジア初)

  • 🇨🇭 スイス(2022年)

など、グローバルサウスにも広がりを見せています。


❌ 一方で、同性婚どころか同性愛自体が違法な国も…

残念ながら、2025年現在でも同性愛行為そのものが刑罰の対象となっている国が60カ国以上あります。

例:

  • 🇳🇬 ナイジェリア:最大で死刑(シャリア法下の一部地域)

  • 🇸🇦 サウジアラビア:死刑の可能性あり

  • 🇮🇷 イラン:死刑も含む厳罰

  • 🇷🇺 ロシア:プロパガンダ禁止法(LGBTQ+情報の公開制限)

  • 🇦🇪 アラブ首長国連邦:刑罰あり(地域による)

こうした国々では、同性婚どころか「LGBTQ+として生きること」自体が困難です。


🤔 なぜこんなに差があるの?背景を5つの視点で見る

① 宗教と伝統的な価値観

  • キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教など、多くの宗教には「男女の結婚が自然な形」という教義が存在

  • 特にイスラム圏では、同性愛は道徳的・宗教的な禁忌とされ、厳格な法律で禁止されるケースが多い

  • また、儒教文化圏(中国・韓国・日本など)では「家系・子孫を継ぐこと」が重視され、同性婚はなじみにくいとされてきた

② 政治体制と民主主義の有無

  • 民主主義が強く、個人の自由が尊重されている国ほど、同性婚合法化が進みやすい傾向に

  • 逆に、権威主義体制・宗教原理主義・国家統制が強い国では、「伝統的な家族像」が国家イデオロギーと結びつき、改革が進まない

  • ロシアやハンガリーなどでは、同性婚どころか「LGBTの存在そのものを“家族の敵”とみなす」プロパガンダも展開

③ 市民社会の力とLGBTQ+の可視化

  • 法律だけでなく、市民の意識と社会運動の力が大きな役割を果たしてきた

  • アメリカやイギリスでは、長年にわたるプライド運動、同性カップルの可視化が法改正の後押しに

  • 一方で、LGBTQ+を語ること自体がタブーな国では、当事者が声を上げることすら難しい

④ 外交と国際イメージの意識

  • 一部の国は「国際的な評価を高めるため」に同性婚を合法化

    • 例:チリ、台湾、ネパールなど

  • 観光業(ピンクツーリズム)や多国籍企業の誘致にもプラスになることを重視

⑤ 世代間の価値観のギャップ

  • 若い世代ほど、同性婚への支持率が高い(各国共通)

  • しかし、多くの国では高齢層が政治や宗教団体で大きな影響力を持っており、世代交代が進まない限り変化が難しい現実も


日本の現状はどうなの?

  • 現在、同性婚は法律上認められていません(2025年時点)

  • しかし、多くの自治体で「パートナーシップ制度」が導入(250以上の市区町村)

  • 世論調査では、国民の**6割〜7割が「同性婚に賛成」**とのデータも

さらに、東京地裁や札幌地裁では、

「同性婚が認められないのは違憲の可能性がある」

との判決も出始めています。ただし、国会での法改正は遅れており、国の動きは慎重です。


🌈 同性婚はゴール?それともスタート?

同性婚は、LGBTQ+の権利を認めるうえで大きな一歩ですが、それだけで全ての課題が解決するわけではありません。

  • 社会的偏見(職場・学校・家族)

  • 医療・介護・相続・子育てなど、法律の整備

  • トランスジェンダーやノンバイナリーなど多様なアイデンティティへの理解

今後は、単に「結婚を認める」だけでなく、個人の生き方や愛のかたちを、どう社会が尊重していくかが問われていきます。


✍️ まとめ:「愛する自由」は、誰のものか?

「なぜ同性婚は認められないのか?」という問いは、
私たちが「どんな社会を望むのか?」という問いでもあります。

世界中で同性婚が進む一方で、それが命の危険を伴う地域もある。
この“格差”は、今の世界の人権や自由の温度差を映し出しています。

愛のかたちは人それぞれ。
そして、その愛を守る制度も、すべての人に開かれているべきではないでしょうか?

今日も読んでくださって、ありがとうございました😊

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