イスラエルとイランはどういう関係?


みなさん、こんにちは😊

最近イスラエルとイランの戦争がはじまりましたよね
でも、そもそも**イスラエルとイランって直接国境を接していないのに、どうしてそんなに敵対してるの?**と思ったことはありませんか?

今回は、中東の安全保障と世界情勢に深く関わるこの2国の関係について、わかりやすく整理していきたいと思います!


🕊️ かつては「友好国」だった?イスラエルとイランの意外な過去

実は1979年のイラン革命までは、イスラエルとイランは比較的良好な関係を持っていました。

  • 両国ともアメリカと強い関係があり、

  • 中東でアラブ諸国に囲まれた存在として、共通の利害もありました。

イスラエルにとって、イランは石油供給源であり、イランにとっても、技術や安全保障でイスラエルは重要なパートナーだったのです。

ところが――


🔥 対立の始まり:イラン革命(1979年)

イランでは1979年、イスラム指導者ホメイニが権力を握り、王政が崩壊。
**「イスラム共和国」**として宗教国家に生まれ変わります。

このときから、

  • イスラエルを「不正な国家」「パレスチナの敵」とみなすようになり、

  • イスラエルとの国交は断絶、

  • イスラエルの存在自体を認めない立場へ。

以後、イランはパレスチナ問題に強く関与するようになり、反イスラエル姿勢を鮮明にしていきます。


🛰️ 現在の対立ポイントは?(5つの焦点)

① 核開発と安全保障

  • イランは核エネルギーを「平和利用」と主張しますが、イスラエルは「核兵器開発が目的」と強く警戒

  • イスラエルは「中東で唯一の核保有国」とされるが、それを崩す存在としてイランを恐れている

  • これにより、**「核を持たせる前に潰すべきだ」**というイスラエルの強硬姿勢が続いています

💣 事実、イスラエルは過去にイラク(1981年)やシリア(2007年)の原子炉を空爆した前例もあり、「予防攻撃」も辞さない構え

② シリア内戦と“代理戦争”

  • シリアでは、アサド政権を支援するイラン vs イスラエルの対立構図が鮮明に

  • イランはヒズボラ(レバノンの武装組織)を通じて軍事影響力を拡大

  • イスラエルはこれを「レバノン国境までイランが迫っている」と見なし、シリア領内でイラン拠点を繰り返し空爆

つまり、直接の戦争はなくても、シリアでは実質的な“代理戦争”が行われているのです。

③ ヒズボラやハマスなどの武装組織

  • イランは、レバノンのヒズボラ、パレスチナのハマス、イスラム聖戦などを支援

  • これらはイスラエルから見れば**「テロ組織」**

  • イスラエルにとって、イランの影響力がこれらの武装組織を通じて広がることは、「安全保障への最大の脅威」

2023年10月のハマスによるイスラエル攻撃でも、イランの支援疑惑が取り沙汰されました。

④ 経済制裁と孤立 vs 国際的な影響力

  • イスラエルはアメリカやヨーロッパと連携し、イランへの経済制裁強化を後押し

  • 一方イランは、中国やロシアと接近し、「反西側」の枠組みで影響力を強める

  • 中東のパワーバランスをめぐる主導権争いという側面も

⑤ イスラエル・アラブ関係の変化(アブラハム合意以降)

  • イスラエルは近年、UAEやバーレーンなど湾岸アラブ諸国と国交正常化

  • イランにとっては、アラブの裏切り+イスラエル包囲網の拡大と映る

イランとサウジアラビアの和解(2023年)も、この文脈の中で「反イスラエルの足並みを揃える動き」と見られることがあります。


👀 今後どうなる?戦争の可能性は?

現状では、**「冷戦的な対立」「見えないサイバー・空爆戦」**が続いていますが、以下のリスクが高まっています。

⚠️ 大規模戦争の引き金になり得る要素

  • イランが核兵器を保有する明確な兆候が出た場合

  • イスラエル国内へのミサイル攻撃が激化した場合

  • アメリカの大統領交代で、中東政策が大きく変わった場合

  • ペルシャ湾や紅海での軍事衝突(タンカー攻撃など)

ただし、両国とも「全面戦争」には慎重で、当面は**“影の戦争”=代理戦争や情報戦、ピンポイント攻撃**が続くと見られています。


✍️ まとめ:「中東の火種」はイラン・イスラエルにあり?

イスラエルとイランの対立は、単なる二国間の問題ではなく、

  • 核の問題

  • 宗教の問題(ユダヤ教 vs イスラム教シーア派)

  • 地域の安全保障と国際秩序の問題

  • アメリカ、中国、ロシアなど大国の利害

といった、**多層的な課題が絡んだ“世界規模の火種”**です。

そして、日本のように中東からエネルギーを輸入している国にとっても、無関係ではいられない問題なのです。

「直接戦っていないけど、ずっと緊張している関係」
それが、イスラエルとイランの“冷たい戦争”の実態なのかもしれません。

コメント

このブログの人気の投稿

多文化共生ってうまくいってるの? (カナダ・オーストラリア・ヨーロッパの例)

コーヒー1杯から見るグローバル経済

トルコはアジア?ヨーロッパ?