「国立公園」の矛盾―自然保護と地元の暮らしは両立する?
みなさん、こんにちは😊
「自然を守るために、人間が立ち退く?」
そんな話を聞いたことはありませんか?
一見すると、美しい自然を保護するための正しい選択に見えます。
でも、その裏には長くその土地で暮らしてきた人たちの生活や文化がある場合も多いのです。
今回は、「国立公園」と呼ばれる場所に潜む矛盾――
自然保護と地元の人々の暮らしのバランスについて考えてみたいと思います。
🌳「保護区」は誰のもの?歴史をたどると…
そもそも国立公園制度が広まったのは19世紀末のアメリカから。
イエローストーン国立公園(1872年設立)は、世界初の国立公園と言われています。
でもその誕生の裏では、先住民が「立ち退き」を強いられたという歴史も…。
「自然を保護する」とは、時に「人を排除する」ことでもあったのです。
このモデルはその後、世界各地に輸出され、アフリカやアジアでも同様の構造が生まれました。
🏞 現代の「楽園」づくりの裏で
たとえばアフリカの一部では、サファリ観光や野生動物保護を目的に、
国立公園の拡大が進められてきました。
でもその過程で、先住民族のマサイ族やバカ族が追い出された例もあります。
地元の人々にとっては、そこは「神聖な土地」「生きるための森」だったのに…
観光客にとっては「美しい自然」、
でも現地の人々にとっては「生活の場」。
このギャップこそが、国立公園の矛盾なのです。
🐘 保護か?管理か?「野生」はコントロールできる?
動物や森林を「守る」という発想自体、実は西洋的な考え方とも言われています。
先住民の多くは「自然と共に生きる」文化を持ち、
動物を殺さずとも、祈りと共に暮らしてきました。
それに対し、国立公園のルールは、
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狩猟禁止
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火の使用禁止
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特定区域への立ち入り禁止
といった「管理・制限」が基本です。
つまり、自然は「人の手から隔離されるもの」として扱われているのです。
🏡 地元の声:「森に帰りたい」「暮らしを返して」
近年では、こうした政策に対する地元の反発や訴訟も増えています。
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カナダやオーストラリアでは、先住民の土地所有権を認める動きも
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アフリカでは「コミュニティ主導の保護区」づくりが始まっている地域も
つまり、「自然と人間は対立するものではなく、共に生きる存在だ」という価値観が、
少しずつ見直され始めているのです。
🔄 両立は可能?新しい形の「共生型パーク」
ここで注目されているのが、「共生型」の国立公園モデル。
たとえば:
🌾 地元住民によるエコツーリズムの運営
🧑🌾 自然資源を持続的に利用しながら暮らせる地域計画
🦅 子どもたちへの環境教育と伝統文化の継承
これにより、自然を守るだけでなく、地元の人の誇りや経済にもつながっていくのです。
✍ まとめ:「保護する」とは「排除する」ことではない
自然保護の名のもとに、人の生活や文化が犠牲になる――
それはもう過去の考え方にしなくてはならないのかもしれません。
これからの国立公園は、こう問いかけるべきではないでしょうか?
「誰の自然を、誰のために守るのか?」
そして、「自然と共に暮らす人々の声を、どう尊重するか?」
私たち一人ひとりが観光地に足を運ぶときも、
この視点を忘れないことが、ほんとうの意味での“サステナブル”かもしれません。
今日も読んでくださってありがとうございました😊
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