海底ケーブルの覇権争い―ネットは誰のものか?
みなさん、こんにちは😊
私たちが日々使っているインターネット。
その動画視聴も、SNS投稿も、Zoom会議も――実は**「海底ケーブル」**というインフラのおかげで成立しています。
でも、その大切なネットワークの多くが、実は海の底を通っているってご存じでしたか?
そして今、その見えない海の下で国家と企業による熾烈な争いが繰り広げられているのです。
🌊 インターネットは「空を飛ぶ」んじゃない!
多くの人は「インターネット=無線や衛星の技術」と思っているかもしれませんが、実は…
📡 衛星通信が担うのは全体のわずか数%
🧵 世界の90%以上の国際データ通信は、海底ケーブルで運ばれています!
細いガラス繊維(光ファイバー)で作られたケーブルが、太平洋や大西洋、インド洋の海底を這い、1本で何千kmもつながっているのです。
🌐 海底ケーブル=「21世紀のシルクロード」
海底ケーブルは、かつての**交易ルート(シルクロード)**のように、世界の経済と情報をつなげる命綱です。
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アメリカ〜日本〜アジア
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ヨーロッパ〜中東〜アフリカ
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アジア〜オセアニア
そして、それを「どこが敷き、誰が管理しているのか?」が今、大きな国際問題になっています。
🇺🇸🆚🇨🇳 アメリカと中国の「見えない戦争」
冷戦が終わっても、情報の時代に入っても、「情報を制する者が世界を制する」という構図は変わりません。
最近の注目ポイントは:
🔹 中国の動き(例:華為海洋 / HMN Tech)
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国策として海底ケーブル敷設に注力
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アフリカ・アジアで多数の通信プロジェクトを受注
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「デジタル・シルクロード」とも呼ばれる
🔹 アメリカの反応
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中国製ケーブルの安全性を疑問視
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国家安全保障の観点から中国企業の参入をブロック
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同盟国(日本・オーストラリアなど)と連携して代替ルートを構築
つまり、「海底ケーブルをどの企業が管理するか」=「国際情報を誰が握るか」 という、デジタル冷戦が進行しているのです。
📈 テック企業も参戦:Google、Meta、Amazonの野望
国家だけでなく、巨大IT企業たちもこの覇権争いに参戦しています。
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Google:自社ケーブル「Dunant」「Equiano」などを運営
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Meta(旧Facebook):アフリカ周辺に巨大ケーブル網「2Africa」を構築中
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Amazon:クラウド通信のために自社インフラ投資を強化
これにより、かつての海底ケーブル業者(通信会社)は脇に押しやられ、**“インフラを持つGAFA”が国境を越えたパワー”**を手に入れつつあります。
🛡️ セキュリティ問題とスパイ疑惑
海底ケーブルは物理的なものなので、「盗聴・切断・妨害」のリスクもあります。
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第二次世界大戦中、イギリスはドイツのケーブルを切断
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現代でも、ケーブル盗聴や破壊工作が疑われる事件が各地で発生
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2022年、ノルウェー周辺で「謎のケーブル切断」事件 → ロシア関与の疑い
🌐 ケーブルの陸揚げ地(上陸ポイント)を誰が持っているか?
🌍 ケーブルを通る「経路」をどの国が支配しているか?
これは軍事にも情報戦にも直結する、極めて戦略的な問題なのです。
📌 なぜ私たちに関係あるの?
「そんな大げさな話、自分には関係ない」と思うかもしれませんが…
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SNSの速度が遅い
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Zoomが途切れる
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サブスク動画が止まる
これらのトラブル、実は「どの海底ケーブルを使っているか」に左右されるのです。
また、ケーブルが一部の企業・国家に握られることで、
✔ 情報の自由な流通が脅かされる
✔ 検閲や監視のリスクが高まる
✔ 一部の国が「情報の帝国主義」を進める可能性も
という、大きな問題もあります。
✍️ まとめ:情報インフラを制する者が、世界を制す
私たちが普段意識せずに使っているインターネット。
でもその“裏側”には、国家・企業・軍事の利害が複雑に絡んだ巨大なインフラ争いが存在しています。
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中東の石油がかつての覇権の鍵だったように
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今は「海底ケーブル」が、情報の時代の石油になっています。
ネットの自由や安全は、もはや当然のことではありません。
これからの世界を考えるうえで、「海の底で何が起きているか」にも注目してみてください。
今日も読んでくださってありがとうございました😊
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