「人間の移動」は自由か?―21世紀のパスポートとビザ制度


みなさん、こんにちは😊

「空を飛ぶのは自由の象徴」なんて言われますが――
本当にそうでしょうか?

現代は飛行機で数時間あれば地球の裏側に行ける時代。
でも実際に国境を越えようとすると、「パスポート」や「ビザ」といった**見えない“壁”**が立ちはだかります。

今日はそんな**「人間の移動の自由」**について、一緒に考えてみましょう。


🌍 グローバル化しても、人の移動は“選別”される

インターネットで世界中とつながり、物流もお金もボーダレスになった21世紀。

でも、「人間」だけはそう簡単に移動できない現実があります。

  • 国によっては、ビザ取得が非常に困難

  • パスポートによって、行ける国の数が全然違う

  • 入国審査で差別的な扱いを受けることも…

つまり、「自由に移動できる人」と「できない人」が、明確に分かれているのです。


🛂 パスポートの“格差社会”

実は、世界には「パスポートランキング」というものがあります。

これは、どれだけ多くの国に“ビザなし”で行けるかを示す指標です。

  • 1位:日本、シンガポール、ドイツなど(190カ国以上にビザなし渡航可)

  • 下位:アフガニスタン、シリア、イラクなど(30カ国以下)

つまり――
どこの国に生まれたかで、人生の選択肢が大きく変わるということ。

同じ人間でも、持っているパスポートによって「移動の自由度」はまったく異なるのです。


❌「ビザ」はセキュリティ?それとも差別?

ビザ制度は、表向きは「安全保障のため」と言われます。

  • テロリストの入国を防ぐ

  • 不法就労や難民流入をコントロールする

  • 外交関係や政治的事情に応じて調整する

でも裏を返せば、これは**“選別”の仕組み**でもあります。

「お金がある観光客は歓迎」
「貧しい国の若者は警戒」
「戦争や迫害から逃れてきた人には高いハードル」

そんな現実があるのも事実です。


✈ 観光客は歓迎、難民は拒否?

矛盾しているように思えるのが――
観光目的なら入国OK、でも難民申請は拒否されがちということ。

たとえばヨーロッパでは、ビザなしで観光に来た人々がスムーズに入れる一方で、
シリアやアフリカの難民が海を渡って命がけで来ても、入国を拒まれるケースが後を絶ちません。

「来る目的」や「背景」で、人の価値が選別されていると感じる人も多いのです。


📱 テクノロジーで進む「国境管理」

最近では、AIや顔認証、事前申請システムなど、テクノロジーによって入国管理がどんどん高度化しています。

たとえば:

  • e-Visa(オンラインビザ申請)

  • ETIAS(EUの電子渡航認証)

  • 生体認証による自動ゲート管理

一見便利に見えますが、これは**「監視と排除」がより精密になる**という一面も。

「この人は入れて、この人はダメ」
という判断が、より“見えにくいアルゴリズム”で下される時代が来ているのです。


🤔 自由とは何かを考えるとき

移民や旅行、留学や避難――
人が国境を越える理由はさまざまです。

でもそのたびに、私たちはこう問われます。

「この人は、ここに来る“権利”があるのか?」

この問いに対して、「はい」と言えるかどうか――
そこには人権・国家主権・経済格差・歴史といった、さまざまな要素が絡んでいます。


✍ まとめ:「人間の移動」は、まだ“自由”とは言えない

私たちが自由に旅できるのは、パスポートの力と外交関係に守られているから。
逆に言えば、それがない人たちは、移動そのものが“夢”になってしまうのです。

「情報やモノは自由に動くのに、人間だけが制限される社会」――
それは本当に“公正”なのでしょうか?

これからの時代、私たちが問うべきは:

「誰に、どこに行く“自由”があるのか?」
「移動することは、贅沢なのか? それとも権利なのか?」

という、21世紀の根本的な問いなのかもしれません。

今日も読んでくださってありがとうございました😊

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