海に沈む国を旅する―気候変動と「消える国」ツーリズム


 みなさん、こんにちは😊

「海に沈む国」という言葉を聞いたことがありますか?

まるで映画のような話に聞こえるかもしれませんが、地球温暖化による海面上昇の影響で、将来的に国そのものが水没してしまうかもしれないと言われている国が、実際に存在しています。

そして今、その現実を見に行こうとする観光客が世界中から訪れているのです。

今回は、そんな“消える国を旅する”ツーリズムの光と影について、お話ししていきます🌍


🇲🇭 沈みゆく島国、ツバルやマーシャル諸島

南太平洋に浮かぶツバルマーシャル諸島は、いずれも国全体の標高が1〜2メートルほどしかない平坦な島々。

ほんの数十センチ海面が上がるだけで、住宅地や空港、学校までが水に飲み込まれてしまうのです。

近年では高潮や浸水が頻繁に起こり、
「あと数十年で国土が失われる可能性がある」とも言われています。


✈️ 観光客が集まる“沈む前の楽園”

皮肉なことに、こうした島々には近年、世界中から観光客が訪れるようになっています。

🌴「沈む前に見ておきたい絶景」
📸「海に消える国のリアルを体験したい」

そんな理由から、**“気候変動ツーリズム”**と呼ばれる新しい旅行スタイルが広がりつつあります。

しかしその一方で、
「観光によって現地の環境にさらに負荷がかかるのでは?」
「現地の人々の苦しみを“珍しい体験”として消費していないか?」
という声も上がっているのです。


🧍‍♀️ 現地の人々の声

ツバルのある住民はこう語ります。

「多くの観光客がカメラを持って私たちの家を撮っていく。
でも、その写真の背景には“この国が消えるかもしれない”という不安があることを、どれだけの人が理解しているだろう?」

彼らにとって「沈む国」というのはロマンでも観光資源でもなく、現実の恐怖です。

毎日のように浸水対策をし、農地が塩害で使えなくなり、飲み水さえ不足する。

その中で“観光”が希望になるか、それともさらなる負担になるかは、私たちの意識にかかっています。


🧭 ツーリズムは悪いことなの?

もちろん、現地を訪れることそのものが悪いわけではありません。

実際に、
✅ ツバルやキリバスでは、観光による収入が貴重な経済資源となっている
✅ 外国人に現状を伝えることで、国際的な支援や注目が高まる
✅ 現地の人々と交流し、協力し合うことで、新たなアイデアが生まれる

など、前向きな側面もたくさんあります。

問題は、そこに「思いやりと理解」があるかどうか。

観光がただの“話題の消費”で終わってしまうと、現地の人々との間に大きな隔たりが生まれてしまいます。


🌱 私たちにできること

では、遠く離れた日本にいる私たちが、何を意識すればよいのでしょうか?

🔹 旅行先で“学ぶ姿勢”を持つ(現地のガイドツアーや講話に参加する)
🔹 SNSで写真を発信するときは、背景にある問題にも触れる
🔹 環境に配慮した行動(ごみを出さない、現地で使い捨てを避ける)を意識する
🔹 旅のあと、寄付や発信で現地とのつながりを続ける

「沈む前に行ってみたい」ではなく、
「沈ませないために、できることを知りたい」

そんな意識で旅をすることが、今の時代に求められているのかもしれません。


📝 おわりに ― “観光”が未来を守るカギになるかも

気候変動は、誰か遠くの国の話ではありません。

“海に沈む国”があるという事実は、私たちの暮らす世界全体が危機にあるというサインです。

旅先で見た景色や人々の笑顔が、「守りたい」と思えるものだったなら――
その想いこそが、未来への小さな一歩になるはずです。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました😊

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