BRICSの「脱ドル化」戦略

 

みなさん、こんにちは😊

「BRICSが“ドル離れ”を進めている」とか、
「アメリカの一強時代は終わるのかも…?」なんて話、耳にしたことありませんか?

一見すると“通貨”の話に聞こえますが、
実はこれ、世界のパワーバランスグローバル経済のルールにまで関わってくる、
とっても大きなテーマなんです。


💡 そもそも「ドルの覇権」って何?

まず、なぜ「ドル」がこんなに注目されているのか、背景から見てみましょう。

今の世界では、アメリカの通貨=ドルが“国際通貨”として圧倒的な地位を持っています。

たとえば…

  • 🌾 世界の貿易(特にエネルギーや農産物)はドル建てが主流

  • 🏦 各国の中央銀行は、外貨準備としてドルを大量に保有

  • 🌐 国際決済ネットワーク(SWIFT)でも、ドル決済が中心

  • 💰 国際金融市場で資金を調達する時もドルが基本

つまり、ドルは**“お金の共通語”**として機能しているんですね。

この体制ができたのは、第二次世界大戦後の「ブレトンウッズ体制」から。
金とドルを結びつけた制度から始まり、その後金本位制が終わっても、ドルの地位は維持され続けてきました。

そしてこれは、単なる経済の話だけではありません。

💡 ドルの強さ=アメリカの力
という側面もあるのです。


🌍 BRICSってどんな国?なぜ「脱ドル化」しようとしてるの?

さて、ここで出てくるのが**BRICS(ブリックス)**というグループ。

  • 🇧🇷 ブラジル

  • 🇷🇺 ロシア

  • 🇮🇳 インド

  • 🇨🇳 中国

  • 🇿🇦 南アフリカ

近年ではエジプトやサウジアラビアなどの国も参加を表明し、勢力を拡大中です。

このBRICSが進めているのが、「脱ドル化」という動き。

なぜ彼らはドルから離れようとしているのか?理由はいくつかあります。

📌 ① アメリカの制裁を避けたい

ロシアがウクライナ侵攻でアメリカから制裁を受けた際、
ドル決済ができなくなり、国際貿易が大打撃を受けました。

これを見た他の国々は、
「もし自分たちもアメリカと対立したら、ドル依存はリスクになる」と考えたのです。

📌 ② 自分たちの経済主権を取り戻したい

国際通貨がドル中心である以上、アメリカの金融政策(例えば金利の引き上げや緩和)に、
世界中が振り回されます。

特に新興国にとっては、ドル高で借金の返済が厳しくなったり、
資本が流出したりするなど、大きな負担になることも。

だからこそ、**「自国通貨で貿易したい」**というニーズが高まっているんですね。

📌 ③ グローバルサウスとしての存在感を高めたい

BRICSの国々は、「先進国中心の世界秩序」に対して不満を持っており、
「我々が新しいルールを作る番だ」という野心を持っています。

通貨はその象徴のひとつ。
**ドルではなく、アジア・アフリカ・南米の“新しい軸”**を作ろうとしているのです。


🧭 BRICSの「脱ドル化」は具体的に何をしてるの?

では、実際にどんな取り組みが行われているのでしょうか?代表的な動きを見てみましょう👇

🇨🇳 中国

  • ロシアや中東諸国との貿易で「人民元決済」を拡大中

  • 「デジタル人民元」の開発を急ピッチで進め、将来の国際利用を狙う

🇷🇺 ロシア

  • ウクライナ侵攻後、ドル資産を凍結されたことで急速にドル離れ

  • 中国・インドとの貿易で「ルーブル」や「人民元」決済を導入

🇮🇳 インド

  • 石油輸入でルピー決済の導入を模索(例:UAE、ロシアなど)

  • 外貨準備の中で「非ドル通貨」の割合を増やしている

🏦 BRICS共通での取り組み

  • 共通デジタル通貨の構想

  • BRICS独自の開発銀行(NDB)での非ドル融資の拡大

  • 貿易決済ネットワーク(SWIFTに代わる仕組み)の模索


📉 それでも「ドル離れ」はすぐには進まない?

ここまで見ると、まるでドルの時代が終わるようにも感じますが…
現実はそんなに単純ではありません。

現状ではまだまだドルの支配力は強固です。

  • 🌐 世界の外貨準備の約60%がドル建て(ユーロは20%程度)

  • 💹 金融市場もドル中心に動いている

  • 💼 国際企業の決算・投資・会計の多くがドル基準

つまり、「今すぐドルから完全に離れる」というのは、
コストもリスクも大きいというのが現実なんです。

しかも、BRICS諸国にも弱点があります。

  • 政治体制がバラバラ(民主主義・権威主義など)

  • 国同士の利害が一致しにくい

  • 通貨の信用力や透明性に課題あり(特にロシア・中国)

だからこそ、「脱ドル」は“時間をかけた長期的なプロセス”と見られています。


🏠 日本にいる私たちに関係あるの?

「通貨の話って、遠い世界のこと…」と思うかもしれませんが、
実は私たちの生活にもじわじわ影響してくるんです。

  • 🛒 輸入品の価格に影響(ドル高=物価上昇)

  • 🏖 海外旅行の費用が変わる(円ドル相場)

  • 💹 投資・資産運用でも通貨動向は重要

  • 📉 日本円の国際的な役割が問われる可能性も

もし将来的に「ドル一強」が崩れ、
複数通貨による“多極的な世界”が訪れるとしたら、
それは日本にとっても大きな転換点になるかもしれません。


✨ おわりに:お金の話は、世界の話

「通貨」は単なるお金ではなく、
そこには国家の力、経済の信頼、政治の駆け引きが絡んでいます。

ドルの覇権は、これまでの世界秩序の象徴でした。
それに挑むBRICSの動きは、まさに「新しい世界をどう作るか?」という挑戦そのもの。

今すぐ世界がガラリと変わるわけではないけれど、
その小さな変化の積み重ねが、未来の“大きな転換”につながるかもしれません。

これからもそんな世界の動きを、身近な視点から一緒に見ていきましょう😊

今日も読んでくださって、ありがとうございました!

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